俳優で必要なスキルはマインドフルネスの考え方と実践に重なる部分がとても大きいです。今俳優の勉強をしていて思うのですが、俳優業は「コミュニケーションそのもの」なので新しい業界の知識と経験を増やしさらに豊かな人生を歩んでいると実感しています。

 

具体的に重なる部分ですが、俳優には「五感」「今を生きる」「思考力、記憶力、想像力」「メンタルや感情のコントロール」が必須となります。

 

共に学んでいる生徒さんとあるシーンを演じる際に演技コーチ・監督さんからの教えやフィードバックを受け成長の障害となるものが「過去の自分の経験・この先の展開」です。

 

セリフが決まっているもの、即興演技もそうですが「相手はどんな演技・言葉を投げかけてくるか?」を無意識に先に想像し準備してしまうのです。その通りに演技が展開すればいいのですが相手役と自分の関係性や演技歴、性別、育った環境などは様々ですしほぼ別の展開になるのは間違いありません。

 

これは私自身も感じることで、準備しすぎれば感情が上手く流れずに何かしっくりこない感覚になります。ということは見ているお客さんはそんな「違和感」を察知してしまう。第三者として演技をみている監督や演出家からの予想外のフィードバックに対応しきれないこともあります。

 

さらに人にコミュニケーションを評価されてるという非日常の空間ではメンタルコントロールも重要です。第三者からのフィードバックを受け入れ、次の演技に活かすための「安定した心とアイデアの表現」です。

 

また感情・行動・言葉を一致させるのが「演技」ですので「ラクで自由な状態」で居る必要があります。「自分自分」に囚われているとかえって不自由になり豊かな表現に繋がりません。

 

パートナー、コーチ、プロデューサー、カメラマン、脚本家、演出家、監督と様々な人とコミュニケーションをとって作品を作るので自分の考え方とか表現をコントロールしないといけないのでマインドフルネスのスキルは最適と考えます。

 

実際取り入れているワークにすぐに馴染む事が出来ました。

 

自然体にいかに近づけるか?自分自身のコントロールとさらに脚本をしっかり読んで、脚本家のセリフの行間を想像して表現するのには集中力も必要ですし脚本を読めるIQの高さも必要です。

 

そしてこれは個人的な意見ですが、マインドフルネスは感情を抑えるのに役立ちますがまずは演技のような「表現が許される場」に身を置き、今まで出会ったことのない自分を知る。今までの環境から出会った人の影響を受けるのが人間ですから、恐怖や不安を感じて感情を心の奥底に眠らせている場合もあるでしょう。

 

そういった心の扉を開けるか?開けまいか?自分と向き合う作業もマインドフルネスの考え方・知識があれば実現可能です。

俳優におけるコミュ二ケーションスキルを上げ、お互いに良い状態でいれば周りへも良い影響を与え観客にも伝わります。演技ではセリフが決まっている為、どう関わってくるかが予測できます。それが無意識にお互いに身体の緊張を強いられてしまいます。「今自分はどんな状態でいるか?目の前の人に意識をむけているか?自分がどうしようかと意識が自分にばかり向いていないか?」と気付く為のワークを開催しております。